87歳でステージ4食道がんを克服、山﨑努が初告白「何でも食べられるようになった」

藤沢アロマギルドヘルスケア

87歳で生存率10〜15%と告げられたステージ4の食道がんを乗り越えた。日本を代表する俳優山﨑努が、その壮絶な闘病記を初めて公にした。2024年2月、東京の病院で胆嚢炎の検査を受けた際、偶然にもがんが発見された。当時、医師から「この段階では、9割近くが生き残れない」と告げられた。しかし、彼は選んだ。抗がん剤治療を受けることを。9ヶ月に及ぶ治療の末、今では「米もラーメンも、何でも食べられる」と笑う。

胆嚢の痛みがきっかけ、気づいていた「飲み込みづらさ」

山﨑は当初、激しい胆嚢の痛みに耐えかねて病院を訪れた。しかし、その前から「食べ物が喉を通らない」と感じていたという。妻や家族には「なんか、ご飯が詰まる」とぼやいていたが、年齢のせいだろうと軽く考えていた。医師がその症状に気づき、「すぐに入院して精密検査を」と促したのが転機だった。

山﨑直子、彼の次女は当時をこう振り返る。「本当によかった。最初は胆嚢の痛みの診察で病院に行ったんだよね。ただ、その前から食べ物を飲み込みづらいとは言っていたから、もしかしてがんかもしれない、という自覚はあったらしい」。

検査の結果、食道の下部に直径3センチ以上の腫瘍が発見され、ステージ4と診断された。この段階では、がんが周囲の臓器やリンパ節に広がっており、手術が難しいケースが多い。生存率は10〜15%。医師は「治療の目的は延命と生活の質の維持」と語った。

胃ろうで食事、声も出ず、それでも「やるしかない」

治療は厳しいものだった。抗がん剤の副作用で吐き気と倦怠感が続き、体重は10キロ以上減った。ある時期、口から食べられなくなり、腹部に穴を開けて栄養を直接送る「胃ろう」の生活が始まった。食事は液体の栄養剤のみ。声も枯れ、俳優としての命綱である「声」が失われたと感じた。

だが、山﨑は諦めなかった。「死ぬのは嫌だ。まだやりたいことがたくさんある」。そんな思いで、毎日、点滴の横で声のトレーニングを続けた。声帯の筋肉を動かす練習を、リハビリのスタッフと二人三脚で行った。

「声が戻ってきたのは、治療開始から6ヶ月後。最初は“あ”って言えるだけで、涙が出た」と語る。今では、ドラマの台本を声に出して読めるまでに回復した。

専門家が語る「食道がんの治療の現実」

谷本哲也医師(ナビタスクリニック川崎院長)は、山﨑の回復を「異例の快挙」と評価する。

「食道がんのステージ4では、手術が難しいため、放射線と化学療法の併用が主流です。しかし、治療後は食道が狭くなり、胃を細長くして喉に引き上げる手術をすることもあります。その場合、胃の容量が減るので、一度に食べられる量は半分以下になるのが普通。高齢者だと、さらに食欲が落ちて、栄養不足で体力が持たないケースが多い」

谷本医師は、山﨑のケースの特別さを指摘する。「87歳で、これだけの強度の治療を受けて、かつ、食事と声の両方を回復させた人は、これまでにほとんどいません。彼の意志力と、医療チームとの信頼関係が、奇跡を生んだ」。

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山﨑の闘病は、他の芸能人の経験とも対照的だ。

2010年、桑田佳祐(サザンオールスターズ)は、ステージ1の食道がんを発見。早期発見で手術を受け、6ヶ月で復帰した。一方、2022年、秋野暢子(女優)はステージ3で診断され、治療しながらも舞台に立ち続けた。しかし、いずれも山﨑ほどの進行度ではなかった。

山﨑のケースは、まさに「最悪の状況から、奇跡を起こした」典型例だ。

「もう一度、ドラマに立ちたい」

現在、山﨑は毎日、自宅で軽い運動と声の練習を欠かさない。リハビリの結果、食事は普通の家庭料理を問題なく摂取できるようになった。米、麺類、焼き魚、味噌汁——「昔みたいに、ご飯を美味しく食べられる。それだけで、幸せです」。

だが、彼の本当の目標は、それだけではない。

「ドラマの仕事がしたい。脚本を読むだけで、胸が熱くなります。年齢なんて関係ない。役者として、最後の役をやりきりたい」

その言葉は、単なる希望ではない。彼の体が、それを証明している。9ヶ月前、胃ろうで栄養を補っていた男が、今では自らの足で病院の廊下を歩き、テレビの前で台本を読み上げる。医療の限界を、意志と愛で越えた男の物語は、日本中で感動を呼んでいる。

Frequently Asked Questions

山﨑努の食道がんはなぜ早期発見されなかったのですか?

山﨑は当初、飲み込みづらさを「年齢のせい」と思い込んでおり、病院に通うきっかけは胆嚢炎の激痛でした。食道がんの初期症状は非常に非特異的で、喉の違和感や食欲低下は、胃炎やストレスと誤認されやすいです。80代の高齢者では、特に症状を軽視しがちで、結果として進行がんとして発見されるケースが多いのです。

87歳で抗がん剤治療はリスクが高くないですか?

はい、高齢者では副作用が重く、治療中断や入院リスクが高まります。しかし、山﨑の場合は、身体的体力が他の同年代より優れていたこと、医療チームが個別に治療計画を調整したこと、そして本人の強い意志が功を奏しました。現在では、高齢者向けの低負荷化学療法も進化しており、適切な管理下では80代でも治療は可能になっています。

胃ろうは一生つける必要があるのですか?

いいえ、胃ろうは一時的な措置です。山﨑の場合、抗がん剤治療で食道の腫瘍が縮小し、嚥下機能が回復したため、2024年11月頃に胃ろうを外しました。胃ろうは「一時的な栄養補助手段」であり、治療後、口から食べられるようになれば、通常は除去されます。ただし、高齢者では再発や嚥下障害が残る場合もあり、長期化することもあります。

食道がんの早期発見にはどんな検査が有効ですか?

胃カメラ(上部消化管内視鏡)が最も確実です。特に、50歳以上で「飲み込みづらさ」「胸やけ」「食欲低下」が続く場合は、必ず受けるべきです。山﨑のケースのように、胆嚢炎や胃炎の検査中に偶然発見されることも少なくありません。自覚症状がなくても、定期的な胃カメラ検査は、生存率を劇的に上げる鍵です。

山﨑努の回復は、他の高齢者にも希望になりますか?

はい。彼の成功は、高齢者にも「治療の可能性」があることを示した画期的な事例です。これまで「年齢だから無理」と諦めていた家族や患者に、強い勇気を与えました。医療の進歩と本人の意思、そして周囲の支えがあれば、80代でも「生きる」ことは可能です。山﨑の言葉「やりたいことがあるなら、やるべき」は、がん患者への最大のメッセージです。

今後の山﨑努の活動は?

現在、山﨑は声の回復訓練を続けながら、脚本の読み合わせやドラマのオファーを慎重に検討しています。2025年春以降のテレビドラマ出演が有力視されており、すでに複数のプロデューサーが接触しています。彼は「若い役者に譲るのではなく、自分の人生を演じる最後の舞台を、自分の力で作りたい」と語っています。

執筆者 川崎正信

私の名前は川崎正信です。私は医療の専門家であり、健康管理に関する記事を書くことが大好きです。長年の経験を持ち、医療の最新情報や健康管理に関するアドバイスを提供しています。私の目標は、より多くの人々が健康で幸せな生活を送ることができるように情報を提供することです。私はこれまでに多くの雑誌やオンラインメディアで執筆しており、日本中の人々の健康に貢献しています。